2007年05月18日

3泊5日 社員旅行の巻 その3

さて気を取り直して3日目突入。

ホテルの床の上で目を覚ます。
時計を見ると7時半。
昨夜相当自分自身を追い込んだらしく一向に起きて来ない佐々木をたたき起こし京都の庭園巡り2日目がスタート。

この日は、十箇所ほどの庭園を
とにかく回れる限り見まくった。
感想は・・・・・疲れた。

6時ごろホテルに到着して、疲れのためか、珍しく無性に甘いものと
肉が食いたくなったので、ホテル近くのすき焼き屋に飯を食いに行って10時頃、何事も無く寝てしまった。

と、何の面白みも無い記事なので
ここで今回の研修の目的と、ついでに京都の有名な庭園についての個人的見解を書いてみたいと思う。

旅行記のその1で書いたとおり、今回の研修旅行は京都の庭園をとにかく見まくる事を主眼に置き、そのチョイスは佐々木に任せた。
佐々木は京都に来るのが修学旅行以来で、京都にある庭園を鑑賞したことは無い。そんな佐々木が行きたいと選んでくる庭は
あらかじめ想像はついていた。
竜安寺や大徳寺など、一般的に観光地として有名な庭園である。
それらの庭を見て、佐々木が何を感じるかはわからんが、
俺は今回の研修で、別に庭の作り方を勉強して欲しかった訳でも、
それらの庭の良し悪しを感じて欲しかった訳でもない。
ただ単純に色々な庭を見て、その中で自分がこれから飯の種とする
造園というものについて、多少でも考えて欲しかっただけだ。

ここで少し職人としての自分の話。
俺は造園という仕事が好きだ。
そして今年、自身が親方となって開業した。
だけど途中、造園業を2年ほど離れていた時期もある。
色々な事情があり、個人的な感情や考えもあって、
長年世話になった造園会社の親方とほぼ喧嘩別れの形で退職し、
2年間全然畑違いの仕事をしていた。

去年、かみさんと結婚するときに、俺とかみさんの仲を
いつも気に掛けてくれていた親方に、意を決して
挨拶に行くことにした。(かみさんが背中を押してくれたのだ。)
笑顔で迎えてくれた親方に
俺は自分が若く、頭が足りなかったことを詫びた。
親方は逆に自分がそれを受け入れるほどの器の無い親方だったと
頭を下げた。
それから親方はその当時俺のもらっていた給料を知ると、
俺が休日の土日のどっちか一日、結婚費用の足しになればと
アルバイトとして仕事を回してくれた。
そんなことで、俺の中に職人としての気持ちがふつふつと再び
燃え上がってきたのだ。
もちろん、その当時の会計事務所の仕事も決して気に入らないわけではなかった。何かを作り出している人たちを裏方からサポートする仕事でやりがいも感じていた。ただ、造る喜びを知ってしまっていた俺はその気持ちを抑え切れなかった。そしてかみさんと親方の後押しもあり、開業にいたったわけだ。
思えばこの仕事を始めたころ、土曜日に仕事が終わり、その足で
日帰りで京都や奈良に庭を見に来た情熱が、色々あったけど今現在も
継続している訳だ。

この仕事を始めた頃の俺は、京都の寺の庭なんかを見ると、無条件に立派で素晴らしい庭だなあ。と感じたものだ。それは俺が不勉強なためであり、有名な庭だから素晴らしいに決まっているという先入観に
立ち向かえるほど、自分自身に庭に対する考えみたいな物が無かったからだ。

今回行った庭の殆どが寺に付随した庭で、その殆どが「枯山水」の庭である。庭を廻れど、廻れど、砂と石ばかりで、正直うんざりした。
もともと、寺にある枯山水庭園は、禅というとてつもなく壮大な思想に基づいて造られている。それらは庭を愛でるため、鑑賞して
楽しむためを目的として造られている訳ではないので、うんざりするのも当たり前といえば当たり前だ。そしてそれが現代の庭作りの何か参考になるかといえば実際、直接的にはならないだろう。間接的(インスピレーションを刺激する等)にはある思うが。

たとえば十五個の石組みが有名な竜安寺の方丈庭園。
禅という精神の極みとして日本人はともかく、外国の人たちにも
人気の高い庭園みたいだ。俺自身も名園だと思う。
この庭が良いと思うのはなぜだろうか?
それはこの庭園には歴史があり、日常とはかけ離れた異質な空間であるからだと思う。生活感が無いことがこの庭園の一番の魅力だと俺は
思う。十五個の石組みの思想的な事なんて観光での滞在で解かるわけも無く、自分の家にあの庭を全く同じに再現しても
困惑するだけだろう。
つまるところそれは観光地であるということだ。

俺がこれから携わる庭というのは歴史がある庭ではない。
もちろん思い入れはあるのかもしれないが歴史とはいえない。
そしてそれは生活に密接した我が家の庭なのである。
ただ、一見必要の無い遊び心が生活を潤わせる。
その辺をうまいことやりたいなぁと今回の庭巡りで再確認した。

佐々木も多分自分なりに色々考えてくれたと思う。
よい研修旅行であったと思いたい。

長々と続いた旅行記も明日で最後。
番外編をお楽しみに。




























posted by ノリ at 00:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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